『雲海湧く晩秋の石鎚山』山行レポート 2006年10月26日〜27日 No.2/3
 

(21)ブロッケン現象

  

(22)うねる雲海

雲海は観察に飽きない。静かなようで実に動的なのだ。

 

(23)残秋

 

(24)天狗岳山頂より

午後3時。

青空と雲海,ブロッケン現象と影石鎚,これ以上何を望むや。

せっかくやってきた天狗岳頂上だ。ゆっくりしよう。途中で一組の登山者とすれ違ったが,それからは誰にも会わない。

誰もいない。だれもやって来ない。静かな頂上だ。

今は昔,まだ登山者が少なかった頃,私はこの頂上でこの至福の一時をよく味わったものだ。

そんなことを思い出していると,頂上直下のどこかでホシガラスが鳴いている。この鳴き声も久しぶりだ。

その後,刻一刻と様子を変える雲海の写真を撮りながら,頂上で30分ほど過ごした。西の方に雲が現れ時折太陽を隠す。陽射しが弱くなり,ブロッケンが見えなくなったのを潮時に,弥山に引き返す。

 

(25)ナナカマドの実

弥山に戻ると目の前にナナカマドの赤い実があった。

そういえば,今年はあちこちにナナカマドの実が見られる。これだけたくさん残っているのは珍しいのではないだろうか。

今日はまだコーヒーを飲んでいない。これからコーヒータイムだ。

お泊りの今日は,家内は口が寂しくないように,クッキーやらかりんとうやら,おやつをたくさん持ってきている。ビールのおつまみもある。

雲海を見ながらのコーヒータイムは格別だった。

 

だんだんと天気が悪くなってきた。天狗岳の南斜面をガスが這い上がる。これは天気の下り坂を意味している。天気予報でも夜は曇るとのことだったので,予想通りだ。夕焼けは期待できない。そうと決まれば,撮影はきっぱりと諦めて小屋においてある山の本を読んで食事までの時間を過ごす。いつの間にか,夜の帳につつまれていた。時折外の様子をうかがってみる。夜の黙だけがそこにはあった。

食事の後は消灯の時間まで,ビールや酒を飲みながら,小屋番のYさんと語らう。


(26)霧中の天狗岳

シャッターチャンスをねらうために5時半には休憩室に下りて行く。

天狗岳は深い霧の中だ。何も見えない。

日の出の時間を過ぎてやっと,天狗岳は霧の中から姿を現した。しかし,また静かに消えていく。

 

(27)朝の礼拝

この山が信仰の山であり,霊山であることを思い出させてくれる神事だ。

 

(28)雲海

午前7時25分。

朝食を終え,外に出てみる。上空のガスが飛んで青空が見える。

南側が開けてきた。濃いガスが天狗の南斜面を駆け上がって行くのが見える。

 

(29)朝の太陽

天狗の真上に太陽がある。

 

(30)影石鎚

朝はこちらに「影石鎚」ができる。

どうやら,いつものように二の鎖から上だけがガスの中らしい。

期待通り,朝もブロッケン現象を見ることができた。

 

(31)天狗岳

南風はまだ収まっていないので,回復は午後からだろうか。

上空は快晴だ。見渡す限り,2000m以上の上空には雲1つない。

 

 

(32)天狗岳

時折,薄いガスが流れると,水墨画の世界になる。

 

(33)天狗岳

午前8時,撮影終了。

部屋を片付け荷物の整理をして下山準備。

この後,朝のコーヒータイムと洒落込む。下山は急ぐ必要はない。こだわりの薫り高いコーヒーと伴に朝の冷気を味わう。

午前9時,下山開始。

 

(34)シコクフウロの紅葉した葉

下山時の最初の30分ほどはカメラをザックの中にしまったままだった。

晩秋の雰囲気が味わえる辺りまで下りてきて,カメラを出す。

 

(35)お地蔵さん

 

 

(36)残秋

 

(37)残秋

 

(38)残秋

 

(39)残秋

 

(40)残秋


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