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お薦めの『雨具(レインウェア/レインギア)』について

●あなたの雨具はゴアテックスですか?

雨具(レインウェア or レインギア)は登山装備の「三種の神器(雨具・登山靴・ザック)」の1つであり,山行には必要不可欠なものです。

雨具は,たとえ日帰り山行であっても,たとえ夏場でも,たとえ天気予報が「快晴」と言っていても,必ず持って行くべきものです。それは「車を運転するのであれば1滴たりともアルコールを飲んではいけない」というのと同じくらい疑問を投げかけてはいけない“常識”です。

ではどのような雨具がよいのでしょうか。

山の道具というものは原則的には「悪条件」を想定して選んだ方が後悔しないで済みます。

例えば,昔よく見かけたポンチョのような上からかぶるタイプのものは下から風にあおられた場合はほとんど役には立ちません。高山ではそのような条件の時は珍しくはありません。したがって,ジャケットとパンツに分かれているものがよいと思います。実際,最近の雨具は上下セパレートタイプがほとんどだと思います。

また,雨具は,本来の使い方の他にも「防寒対策」や「ウィンドウブレーカー」として,あるいは積雪がある時は「濡れ防止」としても利用するものです。実際,私も雨の日に使用するよりも防寒・防風対策として使う機会の方がはるかに多いと思います。

上記のことを考慮して注意深い選択を行いましょう。

素材はなんと言っても『ゴアテックス』がお薦めです。今では布製軽登山靴にも普通に使われている透湿性素材です。雨をはじくのは当然ですが,汗を外に出してくれるので蒸れにくいと言われています。

ここでちょっと注意ですが,一般に「ゴアテックスは全く蒸れない」と言われることがありますが,残念ながらそのようなことはありません。誇大広告,あるいは妄信の類です。ゴアテックスといえども蒸れます。ただ,ゴアテックス(あるいはそれと同等の素材の)製品は“かなり蒸れにくい”というのが真実です。

ゴアテックス素材の雨具は高価なのが難点です。しかし,「三種の神器」の中でも特に雨具は,大袈裟な言い方をすれば,その善し悪しが直接生命に関わりますのでお金を惜しむべきではないと私は考えています。

ゴアテックス素材のお薦めの雨具と言えば,その筆頭は『モンベルのストームクルーザー』です。この分野の中ではもっとも歴史があり,“雨具の定番”と言っても過言ではないでしょう。私も家族もすべてストームクルーザーです。特に私は,今使っているもので3代目です。それほど長く使っています。

モンベルから同様の透湿性素材で購入しやすい価格帯の他の製品も出ていますが,「快適性=蒸れ対策」を追求するのならゴアテックスです。

しかし,上下セットで買って2万数千円の買い物になりますから,行く山は低山で日帰り,出かける時は天気が安定している場合のみ,しかも歩行時間も短いというのなら,無理してゴアテックス素材のものを購入する必要はないのかも知れません。

あるいは,ジャッケットはゴアテックスで,パンツは他の透湿性素材のものにすれば数千円の節約になります。

雨具に関しては,快適性と価格が比例するのは間違いないでしょう。一時,ゴアテックス素材のものと並行して,モンベルの他の透湿性素材製品を---軽くてかさばらないからという理由で---使ったことがありますが,歩行が長時間になればなるほどその差は歴然としました。(現行製品はもっと改善されているのかも知れませんが)

モンベル以外では,ノースフェイスのレインテックスも評判のよい雨具のようです。ノースフェイスには同じ素材で子供用の製品もあり,夏のアルプスファミリー登山にはお薦めです。

●お薦めの『傘(トレッキングアンブレラ)』

私自身は発売直後から使用しているのですが,高嶺で傘を使う機会は限られます。むしろアルプスなどの登山口周辺で使うことの方が多かったですが,尾瀬遠征をするようになってから本当の有り難味を感じるようになりました。

小雨程度の中でそれほど寒くない時期の木道歩きでは実に快適です。写真を撮る際にも,カメラやレンズが濡れないで済むので重宝します。今では家内も使っています。

信州方面や尾瀬などに遠征する場合は,道中は車のドアポケットの中に,現場に着いてからザックの中に入れるようにしています。こうすると途中のSAでも使えますので便利です。

日常生活の中でも,車のドアのポケットに入れておくのがよいでしょうね。こういう使い方をすれば十分に元は取れるでしょう。(^^)

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