『石鎚山』山行レポート 2006年7月13日 No.1/4

―アサギマダラに逢いたくて―

ようやく梅雨の晴れ間が期待できそうだったので,「行けるときに行かねば」と石鎚山行に決定。今回の石鎚山行の最大の目的は「アサギマダラ」だ。昨年の7月に見た2000m上空におけるその優美なる飛翔,森の中での乱舞,そしてお花畑での吸蜜の姿は今でも脳裏に焼き付いている忘れ得ない光景だ。

今回はフィルムにその姿を写そうとそれなりの機材も用意した。納得のいく作品を撮ることができれば大伸ばしにしたいと思っている。不安要素が1つある。昨年の出会いは7月の末だったことだ。この時期にどれほどの個体数に出会えるのかは皆目見当がつかない。しかし,久しぶりの晴れ間が期待できる時に行くしかない。

アサギマダラの撮影は下山時になるので,早めに登って下山時の時間をできるだけ確保するようにしたい。逆算すると,5時半起床で6時出発くらいになる。予定通りだと土小屋出発が8時頃になるはずだ。この方が涼しい間に登ることができるだろうという計算もあった。

ぼんやりながらも目が覚めたのが5時15分。カーテンが何となく赤い。寝惚け眼で東の空を見ると綺麗な朝焼けだ。「嗚呼,こんな時に頂上にいれば…」と思いながら支度に取り掛かる。と言っても,私がするのは顔を洗い着替えるだけだ。家内は先に起きて準備をしている。朝は家内の方が忙しい。「ごくろうさん」は心の中でつぶやく。

朝食代わりにバナナを1本食べて家を出る。これからが私の仕事。家内は車中の人になると夢の中に入るのだ。ひたすら安全運転で町中を抜けて山道に入り高度を稼いで行く。

今回は西条市から194号線に入り新寒風山トンネルを抜けた後,旧寒風山トンネルの方に上らずに,そのまま長沢ダムの方に向かう。このルートは,瓶ヶ森林道を経由しないで直接よさこい峠から土小屋に通じている。おそらく瓶ヶ森林道を使うよりも20分前後所要時間を短縮できる。

7時35分,土小屋到着。

朝の山の空気は実に気持ちが良い。5週間振りの石鎚の石鎚の空気だ。ゆっくり身支度を整える。

  


(1)朝の土小屋

夏らしい空だ。

  

(2)瓶ヶ森

こちらの方は曇り空だ。瓶ヶ森と子持権現はしっかりと見えている。

 

(3)登山口

7時55分,出発。

登山道を歩き始めてすぐにアサギマダラ1頭の飛翔を目撃。林の中を悠然と漂っていた。

朝の8時から活動していることに驚く。もっと生態を勉強しなければ…。

 

 

(4)ササユリ

この辺りのササユリは毎年石鎚の「お山開き大祭(お山市)」の頃に咲く。

 

(5)コナスビ

 

(6)ヤマアジサイ

 

(7)ブナ林

定点撮影場所。葉が繁り過ぎてレンズを上に向ける気にはならなかった。

 

(8)第1ベンチ

8時25分,第1ベンチに到着。

水分補給。喉が渇かないうちに補給することが大切。バナナ1本の朝食だったので何となく空腹を感じる。

※「第〜ベンチ」という表し方は私がかってに使っている。

 

(9)石鎚山遠望

第1ベンチより石鎚を見ることができる。頂上付近はガスが舞っている。

5分間の休憩後に出発。

 

(10)オトギリソウ

オトギリソウは咲き始めというところだ。

 

(11)紺碧の青空

暑い!

8時からだと涼しいうちに登れると思っていたが,朝からとても蒸し暑い。

身体が重く感じる。

 

(12)第2ベンチ

8時40分,到着。

5分間の休憩。本格的な山歩きからは1ヶ月間があいたためだろうか,息があがっている。しかし,家内は大丈夫みたいだが,空腹感があるのは私と同じだ。飴玉を口に入れた。

 

 

(13)石鎚天狗岳遠望

休憩している間に頂上付近のガスが切れた。

 

(14)ヒメキリンソウ

旬を過ぎていた。

葯が赤いときに撮るとコントラストがとても綺麗なのだが…。

 

(15)第3ベンチ

9時5分,到着。ここでも水分補給のための休憩をとる。

身体が重いだけでなく妙にお腹に力が入らない。どうやら睡眠不足に加えて「シャリバテ」もあるようだ。私も飴玉でエネルギー補給する。

 

(16)ギンバイソウの蕾

葉が独特の形をしているので慣れればすぐに判別がつく。

 

(17)ナツツバキ

この花も石鎚の「お山開き大祭(お山市)」の頃に咲く。

はるか頭上に咲くので写真は撮り難いのが難点。

 

(18)シコクフウロ

気の早いシコクフウロが1輪だけ咲いていた。

フレッシュな個体だったのでとても美しかった。

 

(19)ナンゴククガイソウ

咲き始めだ。それも色がつき始めたところだ。

 

(20)ミソガワソウ

こちらも咲き始めだ。


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