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山野草の撮影をするには,一眼レフカメラと接写用のレンズ(マクロレンズ)の組み合わせが理想です。特に,とても小さな山野草も多く,その造形美を堪能するためには等倍撮影ができることが望ましいと思います。一眼レフカメラの特徴として,背景を大きくぼかすことができますので,雰囲気のある写真を撮ることができます。
一眼レフカメラをお持ちでない場合は,コンパクトデジカメで接写に強いカメラがお薦めです。背景をあまりぼかすことはできませんが,小さな花をアップで撮ることは可能です。特に,咲いている花の背景を広く入れた撮影に向いています。つまり,生育環境の分かる写真が撮りやすくなります。
また,萌黄や新緑を撮影するには,紅葉と同じく逆光で撮る場合が多くなります。したがって,レンズは何と言っても”逆光耐性”に優れているものが必須です。つまり,ゴーストやフレアが発生しにくいことが自然写真では最優先条件と言っても過言ではないでしょう。解像度などのレンズ性能は概ね価格と比例関係にありますが,逆光耐性と価格に比例関係はまったく存在しません。
また,森の萌黄や新緑を撮影する場合,デジタル一眼レフカメラだと超広角ズームレンズが手頃な値段で入手しやすいので,選択肢の中からゴーストに強いレンズを選んで使われることをお薦めします。
レンズの情報に関しては,ブログ「Sense of Wodner」で使用レポートなどと伴に紹介しています。
皿ヶ峰について
◎山野草の宝庫,皿ヶ峰
松山自動車道を川内IC出口から約20分で皿ヶ峰の駐車場に着きます。駐車場の直ぐ上に風穴(かざあな)があります。途中の「水の元」にも駐車場があり,そこからのルートを楽しむ人も多くいます。
皿ヶ峰は,花の山として知られています。ネット情報を通じてその認知度が高まるにつれて,最近では県内からだけでなく県外から訪れる山野草愛好家が増えています。標高も1300m足らずで歩く時間も短く街からのアクセスも良いなど,花を楽しむ好条件が揃っています。
芽吹きが始まり山野草が咲き始める頃から新緑が深緑へと移り変わり始める頃までは,明るい森の中を花散策できるので絶好のシーズンと言えるでしょう。
散策レポート
花の山,皿ヶ峰は初秋の雰囲気が漂う季節になりました。夏の花は終わりにさしかかり,代わって秋の山野草が咲き誇っていました。竜神平には赤トンボが舞い,オタカラコウの辺りには渡りをする蝶として知られている“アサギマダラ”が吸蜜のために集まってきていました。湿原を吹き抜けるそよ風にしばし癒しの時間を過ごしました。