皿ヶ峰でスノーハイキングを楽しむ
春からは山野草が楽しみな皿ヶ峰ですが,冬季は比較的楽に安全に雪と霧氷が楽しめる山でもありますので,毎年冬季にスノーハイキングに出かけています。
先週の土曜日はスノーハイキングと霧氷の撮影には絶好の条件でしたが,仕事があり身動きが取れませんでした。
13日はあまり条件がよい訳ではありませんが,仕事が休みだったので思い切って出かけました。今年第1回目の皿ヶ峰山行です。
早朝,4時30分に起床。支度をして家を出たのが5時10分頃。
高速は走行に何の問題もなく,順調に川内ICに着きます。山道に入ったらすぐに残雪が見えてきました。同時に,気を引き締めて運転します。
高度を上げる内に積雪の量が増えてきます。風穴までの道にこれほどの積雪を見るのは初めてです。
水の元まで来ましたが,風穴まで行けそうなのでそのまま通過します。
途中,スタック…。脱出に5分ほどかかりました。
大型の四駆車のものらしきタイヤが轍を崩した箇所でハンドルを取られてしまったのが原因です。私の車はスノータイヤを装着していますが,まだチェーンは付けてはいませんでした。
このスタックで,帰りはチェーンの装着をこの時点で決意。
それにしても,轍は出来る限り壊さないで走行して欲しいものです。
ついでながら,水の元から風穴の駐車場までで2~3箇所のスタック跡,駐車場でも1箇所のスタック跡がありました。
駐車場に着いたのは6時半頃。
予想通り天気は良くありません。この条件なら急ぐことはないのでゆっくり身支度を調えます。
7時頃に歩き始めました。最初からアイゼンを着けます。
風穴から上はかなりな積雪があったようですが,歩くところは踏み固められているので特別苦労はありません。
それでも標高が上がると,時折足がズボッ,ズボッと抜けてしまいます。体重が原因かも知れませんが。(^^ゞ
特に吹きだまりは足元が抜けやすいので注意が必要です。
(01)道標
ここでようやくカメラをザックから出して撮影が始まります。
竜神平には行かずにこのまま真っ直ぐ進みます。
ここからの林がお気に入りです。
このルートにはスノーシューの跡だけが続いていました。
(02)雪景色
一瞬ですが太陽が顔を出しました。
陽が射さないので雪面に凹凸感のない写真になっています。
(03)霧氷を纏った立派な樹
この辺りは周りの雪景色の割には規模は小さいですが霧氷の華が咲いています。
(04)霧氷
登山の踏み跡をはずれてこういう被写体を撮ろうとすると太もも付近まで埋まります。
(05)林の雪景色
幹に雪が吹き付けられたようになっています。
肉眼では絵になりそうなのですが,写真にすると駄目ですね。
竜神平への道を右に見てなお直進します。
しかし,小規模ラッセルに近くなってきたのに加えて,何度か足元を踏み外す内に“ふくらはぎ”がつりました。
勇気ある(軟弱な?)撤退をします。(^^ゞ
(06)霧氷の華
道を引き返し,竜神平へと左折します。
少しでも被写体になるようなものを探しながら歩きますが,「もっと光を!」という条件が続きます。
これは小さな木ですが,霧氷と言うよりも結晶化したようなものが着いていました。
(07)霧氷の華
写しては見ましたが,こうして見ると絵にはなりませんね。
(08)倒木のある風景
庭園風の雰囲気がありました。
(09)冬枯れの小風景
ちょっと写欲が刺激された被写体でした。
(10)樹木の影
ようやく少し薄日が差し始めました。
陽が射すと周りの風景が一変します。
立体感が出てきますので,今まで“絵”にならなかった風景が魅力的になります。
しかし,…
すぐに太陽が厚い雲に隠れてしまいました。しばらく様子を見ましたが,諦めて足を進めます。
(11)竜神平
林から竜神平に出たところです。
山の上部の樹木には霧氷が着いていますが,竜神平を取り巻く木々には霧氷は見られません。
(12)愛大小屋
小屋の中でしばらく食事休憩をします。
カップうどんでまずエネルギー補充し身体を中から温めます。
その後,コーヒーを沸かします。お供はクリームパンとアンパンです。
帰る頃になって一瞬陽が射しましたが,また直ぐにコントラストのない世界に戻ります。
(13)吹きだまりの登山道
踏み跡は細いので吹きだまりを通過する際はゆっくり慎重に歩いた方がよいです。
(14)風穴
風穴周辺の岩はすっぽりと雪の帽子をかぶっています。
冬の皿ヶ峰に来るようになって数年ですが,ここまで雪が深いのは初めてです。
快適なスノーハイキングというには少しきつい歩きになりました。特に,竜神平の南側に位置する林の中の道は奥に行けば行くほど雪のために歩きにくくスキーが欲しくなったほどです。スノーシューを持参した人の選択は懸命でした。
それにしても本格的な雪山は一部の人にしか許されない別世界ですが,比較的気軽に歩ける皿ヶ峰は山好きには魅力があります。
念のためですが,「気軽」と言っても,今年のように雪が多いとルートを外すと場所によっては腰近くまで沈みますから脱出するのに苦労します。くれぐれも踏み跡を外れないように歩行や撮影の際には注意して下さい。
さらに冬の山道走行にはノーマルタイヤだけというのはもってのほかですが,スノータイヤであっても過信はせずチェーンは携帯すべきです。
私も今回は帰る際は駐車場でチェーンを装着しました。皿ヶ峰でチェーンまで装着したのは初めての経験でした。
終わり