芽吹きを迎えた皿ヶ峰散策
皿ヶ峰にようやく萌黄の季節,芽吹きの季節がやってきました。
私にとって山の春は”萌黄”から始まります。山野草が咲き始めていても,森の木々の新芽が出ていないときに「春」と言われてもピントきません。したがって,芽吹きを確認して初めて「ようやく皿ヶ峰に春が来た」という気持ちが湧きます。
萌黄の森を歩いていると元気になる気がします。一方,美しい紅葉も見て儚さは覚えても元気は感じません。芽吹きの森からは生命の息吹を感じるから”元気”を貰えるのだろうと思います。眩しい芽吹きを堪能しながら歩いてきました。そのご報告です。
◎今回の撮影機材について:
ニコンのデジタル一眼【D300】を使用しました。レンズは,シグマの超広角ズームレンズ【SIGMA 10-20mm F3.5 EX DC HSM】ニコン純正の接写レンズと【AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8G ED】,タムロン製の【TAMRON SP AF17-50mm F/2.8 XR Di II】を使いました。
(01)芽吹き
1週間前は木々の芽吹きはまったく見られませんでしたが,小枝の先にはいっぱい新芽が出ています。
(02)苔と芽吹き
(03)ハシリドコロの群生
正直なところ,ハシリドコロはフラワーポートレートとしては魅力を感じませんが,斜面に群生している様子は素晴らしいです。
(04)芽吹き
(05)芽吹き
(06)萌黄
小枝が淡く赤みを帯びています。
(07)輝く芽吹き
まさしく萌黄色です。
(08)ミツバツツジ
1週間後には満開でしょうか。
(09)芽吹き
逆光に輝いて主役が浮き出ます。
(10)芽吹き
現場ではどことなくリズミカルな面白さを感じたのですが,写真にすると微妙…。
(11)竜神平の萌黄
左奥の萌黄は必見です。紅く燃えています。
(12)芽吹き
(13)芽吹き
ハシリドコロの群生と若葉,そして萌黄が混在しています。
(14)苔むすミニ庭園
逆光に見る苔も美しいです。
(15)萌黄
贅沢な風景です。ハシリドコロとヤブレガサの群生,芽吹きに萌黄…。
(16)芽吹き
ハシリドコロやヤブレガサの群生が美しいです。
(17)若葉
現場での美しさは写真では表現できません。
(18)芽吹き
ゴースト・フレアが出るので太陽を幹で隠しました。その結果,幹が黒くつぶれてしまい芽吹きの明るい雰囲気とは矛盾する重たい感じになってしまいました。
この写真を見れば太陽を隠せばよいものではないことがお分かりいただけるでしょう。
したがって,こういうことをしなくてもよい逆光に強いレンズが必要になるのです。
(19)芽吹き
(20)芽吹き
山肌にハシリドコロやヤブレガサがもっと欲しい条件です。残念!
1週間の時間の流れは森を確実に芽吹きの季節に変えました。この時期にしか味わえない爽快感,帰宅してからもその余韻が残るような散策でした。
しかし,
最後の最後に「盗掘」の跡を見つけたのは余計でした。ちょうど1週間前に撮影した絶滅危惧種のアワコバイモが消えていました。盗掘者に罪の意識があったのでしょうか,埋め戻して盗掘したと分からないように装っていました。毎年同じ時季に撮影しているのですが,この2~3年個体数が減っていると感じていました。
◎今回の散策で撮影した写真を「写真集」にしてアップしました。
終わり