(21)新緑の横道
天狗の森に来るようになったのは数年前からですが,この時期にこれだけ新緑が進んでいるのは初めてです。
実はここまでのルート上では期待していた花はことごとく開花が遅れています。ハルリンドウだけはよく咲いていましたが,他は予想が外れました。
(22)萌黄
そう言えば,東北地方では萌黄を”春紅葉”と称すると去年知りました。
(23)白いスミレ
最初は白いスミレの代表格のシコクスミレと思ったのですが,どうも柱頭の形状が異なるようです。これだからスミレの同定には手を出したくないのです。(^^ゞ
マルバスミレかな?
(24)新緑
横道に入ると時間的に太陽に背を向けて歩くことになります。
天気が良い日は新緑は逆光で見たいものです。透明感のある輝きが違いますから。そういうわけで,後ろを振り返りながら歩くことになってしまいました。
(25)山ツツジ
この横道には山ツツジがかたまって咲いているところがあります。今はまだ早いのですが旬の頃はなかなかも風景です。
(26)新緑
後ろを振り返って写しました。
(27)ヤマルリソウ
背景に写っている紫の花はタチツボスミレの仲間です。
天狗の森のヤマルリソウはほとんどが白い個体です。皿ヶ峰山系のような青いものはほとんどありませんのであまり写欲が湧きません。
(28)萌黄と新緑
黒い幹が結果的に真ん中を斜めに2分割している構図は典型的な駄目写真です。(^^ゞ
(29)アオハコベ
ちょっと珍しいハコベです。私はこの天狗の森以外では出会ったことがありません。
花径は5~6mmほどしかありません。
詳細は『山野草図鑑と壁紙の部屋』をご覧下さい。
(30)萌える新芽
幹から直接新芽が出ています。ご覧のように”萌え萌え”に萌えています。(^.^)
(31)道標
駐車場まで1.2kmの地点です。
ここから駐車場まではセラピーロードと呼ばれ,道には木の削り片が敷き詰められています。
長距離を歩きたくない人にはこの間の散策がオススメです。画像の左下にはゆったりとした空間の中にベンチがあります。ちょっと贅沢な空間ですよ。
エイザンスミレが咲いてない!
それにしても,エイザンスミレがまったく咲いていません。1つも見つかりません。
あったとしても葉だけです。どうしたことでしょう。いつもの年なら,この横道や横道から天狗池に下りていく道沿いに飽きるほどたくさん咲いているはずなのですが。去年のようにGW頃はもうすでに旬を過ぎていることもあるほどなのに…。
今年の天狗の森は,新緑の進み具合と山野草の開花状況があまりにも離れています。例年ならむしろ山野草の開花を追いかけるようにこの辺りの萌黄や新緑が始まるのですが…。
(32)シュンラン
2年前に天狗の森を周遊中に偶然にもシュンランを見つけて喜びましたが,今回は咲いていませんでした。
ところが全く別の場所で2個並んで咲いているのを見つけることができました。今回の散策の一番大きな収穫かも知れません。
午後12時20分,駐車場に到着。
駐車場で予定通りにパンをお供にコーヒータイムです。朝に比べたらそれなりに車の数は増えていますが,おもったほどではありません。普段の日曜日ほどです。
昼食を済ませて今度は大野ヶ原に向かいます。目的は”チーズケーキ”と山野草です。10km以上あり,大野ヶ原に行くと帰りは柳谷経由で久万高原町から砥部を抜けて川内ICから高速に乗ることになります。
大野ヶ原への道では対向車との離合に苦労することもなく20分ほどで目的の場所に到着です。
(33)トロトロのチーズケーキ
大野ヶ原に特に目当ての山野草がない時季でも,このチーズケーキのためにわざわざ回り道をして立ち寄ることがあります。超オススメです。(^.^)
「もみの木」というお店で食べられます。
(34)イチリンソウ
目当てのイチリンソウはやっと咲き始めたばかりです。早い年なら4月20日前後にはもう一面に咲き誇っているはずです。
今年は数輪しか咲いていなくて,その中でも別名の”ウラベニイチゲ”の名を思わせる紅色が目立つものを写しました。
(35)サイゴクサバノオ
この花も今年は個体数が少ないです。名前の由来のサバノオがまだできていませんから,やはり開花が遅れているようです。
皿ヶ峰辺りの個体と比べて,葯の色が少し薄いような気がしますが…。
(36)ニリンソウ
大野ヶ原に立ち寄った大きな理由はチーズケーキだけではありません。このニリンソウが一番大きな目的です。
私の行動範囲内でニリンソウが咲いているのはここしかありません。お気に入りの信州は上高地まで行くと大群生地がありますが,日帰りで行けるところでニリンソウが見られるのはここだけです。
偶然に見つけたときは驚喜したものです。
このニリンソウもまだほとんどが蕾です。例年イチリンソウよりは少し早く咲き始めますから,それでも20個ほどは咲いていたでしょうか。
しかし,撮影しやすい場所にはなかなか咲いていないのです。フォトジェニックな咲き方をしている場所があったのですが,水害で流されてしまいました。作品になる写し方ができる場所だっただけに誠に残念です。
この後,近くのヤマフジが”絵”になるところに移動しますが,これまた咲き始めです。撮影することもなく帰路につきます。
後書き
萌黄や新緑の季節に雑木林を散策するのは実に気持ちがよいものです。そういう目的にはこの天狗の森が一番オススメかも知れません。頂上から横道へと周遊すれば標高差がありますからどこかで萌黄や若葉を愛でることができます。さらに,今回は数は少なかったのですが,山野草も出迎えてくれます。こんな場所はそうそう無いでしょう。
履き初めの登山靴は大きな問題もありませんでしたので,後は履き慣らすだけです。できればまた1週間後に行きたいと思っています。天気でありますように。
今回の散策で撮った写真から「最新作品」として30点を『別館』に掲載しました。ご覧いただければ幸いです。