皿ヶ嶺 2005年5月29日

次男を松山まで送っていった帰りに皿ヶ嶺を少し歩いてみた。送ったついでに,ということになっているが,実は皿ヶ嶺に行きたいのでついでに送っていってやったのだ。(^^)

今回は,少し間が開いたので咲いている花の確認が主な目的。竜神平まであと少しのところで雷が鳴ったので,鼻風邪をひいていたこともあり濡れないうちに引き返した。今回もコース紹介は省略し,出会った花だけの味気ない紹介になりそうだ。

(1)コクワガタ

一般の図鑑には載っていない。詳しい方にネット上で教えていただいた。

  

(2)クルマムグラ

地味な花にも光を当ててやらねば…。

 

(3)クルマムグラ

花の部分だけをアップにすると…,小さすぎてアップというほどのアップにはならない。(;_:)

 

(4)ウワバミソウ

歩いている間,まったく名前が分からなかったのがこの花。

帰ってから図鑑とにらめっこでやっと判明。

 

(5)ウワバミソウ

咲きかけのをアップにするとこんな感じ。

 

(6)タニギキョウ

あちこちにタニギキョウが小群生をつくっていた。先日,寒風山でも堪能したが,好きな花なので見慣れていてもちょっと嬉しい。

大木の根元に群生しているタニギキョウを写したつもりが,白い点にしか見えない。(^_^;)

それではとアップに挑戦。この日は暗いし風があるし,マクロ撮影には厳しい。

 

(7)タニギキョウ

予想通り,ちょっとピンボケ。(;_:)

 

(8)ヤマブキソウ

一重のヤマブキは花弁が5枚,ヤマブキソウは4枚。

 

(9)私の苦手な植物

素通りしたいところだが,記録のために「義理撮り」。

 

(10)ホウチャクソウ

引き返した辺りで遭遇した中年の姉妹二人の登山者にこの花の名前を尋ねられたので教えてあげた。いつもの,一日一善。(^^)

お姉さん(?)の方が「オウチャクせんと書いとこう」と言っていた。笑ってしまった自分が情けない。(^_^;)

結局,この二人,風穴までついてきた。花のガイドさんにしてくれたらしい。風穴で丁寧にお礼を言われて分かれた。妙齢のご婦人だったらお茶に誘ったのに…。

 

(11)コケイラン

数年ぶりに見るコケイランではないか。

これは下山中に見つけた。つまり,上りには気が付かなかったということ。

 

(12)コンロンソウ

大きく反り返るように開いていたので撮ってみた。

 

(13)ハナイカダ

花が1個なので雌花。

 

(14)フタリシズカ

これまでの皿ヶ嶺山系の散策でヒトリシズカはあちこちでわいわいがやがやと賑やかに咲いていた。しかし,二人静は実にひっそりと咲いていた。(^^)

 

先日,NHKで皿ヶ嶺連峰が数日にわたって紹介された。その影響だろうか,3週間ぶりに訪れた皿ヶ嶺は痛々しかった。山肌に幾筋もの踏み跡が上に下に残っているのだ。そこは地肌が露出し植物は削り取られたようにまったく無くなっている。推察するに,貴重種を撮るためだろう。実際には放送のその部分を見ていないので真偽のほどは不明だが,途中で出会った↑に登場する二人の登山者の話では生放送中に貴重種が咲いていることに触れたらしい。山野草を撮っているものとして我々の姿勢を問われている気がした。実に後味の悪いものを見てしまった。

私は普段は登山道をはずれて撮影はしないが,「5m先に貴重種が咲いているとしたらお前はどうする?」と尋ねられたら正直なところ私も返答に窮するだろう。今までそういう経験がないかと聞かれたら回数は少ないが「ある」。私自身も皿ヶ嶺2回目の山行で貴重種を---環境には配慮したつもりだが---確かに撮影した。(山行レポートでは余計な刺激をしないために掲載はしなかった。)

今までに撮影に行った山で皿ヶ嶺ほど山肌がもろいところを他に知らない。腐葉土が豊富に斜面を覆っているためではないだろうか。初山行の時に,片膝付いて撮影した後,立ち上がったら膝を置いていた場所が凹んだり崩れそうになっているのを何回か経験し,家内にもたしなめられた。迂闊にもそれで漸くもろく崩れやすいところなのだと分かったのだ。もしかすると他の山の腐葉土が豊富なところも事情は同じなのかも知れない。

環境保護も極論に走ると自然を楽しめなくなるが,少なくとも,皿ヶ嶺は登山道沿いに色々な花がたくさん咲いているのだから,その花だけでよいではないか。完全に誘惑に勝てる自信はないが,今までやってきた「原則として登山道から写せる花」をこれからも実践していきたいとあらためて思う。

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