(112)大天井岳の撮影ポイント
燕山荘から大天井までは半日でおつりがくるらくらくコースなのに,素通りして常念乗越にある常念小屋までいっきに行かないのかというと,この撮影ポイントを逃したくなかったからだ。
事前に何冊もの山岳写真集を参考資料に,歩く予定コースの撮影ポイントの勉強をする。この場所は本コースでもっとも期待できる撮影ポイントの1つとして楽しみにしていた。
夕景の条件に恵まれたら,手前の黒いシルエットが画面を引き締め,その奥に槍ヶ岳が鎮座するという絶好の構図を完成させることができるのだ。
岩がギザギザしているのも高さ・厳しさを表していて山岳写真向きだ。後は日の入りの時刻にどのような条件になるかだけが問題だ。条件に恵まれさせしたらだれでも傑作を作ることができる可能性が高い「絶好の撮影ポイント」と言えるだろう。 |