私にとって山歩きの大きな楽しみの1つは山野草たちとの出会いです。登山道沿いには季節の移ろいとともに様々な種類の花が咲いてくれます。登山道の目立つところに大きな花を咲かせている花もありますが,多くはひっそりと目立たないように咲いている小さな花たちです。 一度山野草の魅力を知るとスポーツ登山よりも心の癒しの方を優先するようになり,必然的に山行スタイルは“スロー登山”になります。そんな心癒される山野草に出逢ったならば,フォトジェニックに撮ってやりたいと思い“ポートレート”風に撮っています。

花名:カタクリ(片栗)

カタクリ(片栗)の高画質写真
◎撮影日:2002年 4月 22日      ◎撮影地:赤石山系     

カタクリ(片栗)】の図鑑情報

科+属 ユリ科 カタクリ
花名の由来

「片栗」はクリの子葉の一片に似ているからだそうだ。

レッド・データ 愛媛県は「絶滅危惧2類(VU)」に指定している。
生育環境・特徴

山中に多くは群生する草丈15cm位の多年草。1茎に1花と1対の葉がある。

花茎の下部に対生状につく2枚の葉は狭卵形あるいは長楕円形。厚く軟らかく,表面に紫色の斑紋があるのが特徴だが,生育地によってはまったく見られない。

径4~5cmほどの紅紫色の花を茎頂に1つずつ下向きに咲かせる。(稀に白花もあるらしいが出会ったことはまだない。)花被が強く反り返るのも特徴的だが,その内面に濃紫色のW字の紋があるのも特徴だ。

片栗粉と言われるように,昔は「りん茎」から良質のでん粉をとったが,今はその役目はジャガイモが取って代わっている。

早春に咲くので,山の遅い春の訪れを告げてくれる花の1つだ。そのうつむいた咲き方が乙女の恥じらいのように映り,可憐さを増している。

■撮影のポイント:
咲いている環境からどうしても背景がうるさくなるので,アップでの撮影では背景を大きくぼかしたい。

花 期 4月
識別のポイント

分 布 情 報 北海道 本州 四国 九州
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