石鎚自然写真館『山野草図鑑』　― 四国（主に石鎚山系と皿ヶ峰）に咲く山野草 ー

花が隠れるように葉の下に垂れ下がり咲くことに由来する。

山地の沢筋や林内に生育する草丈は30～80cmの一年草。花冠は3～4cmほどある。花色はふつう淡紅紫色だが，白に近いものもある。濃い斑点がある。中には，ツリフネソウかと思うほど色濃い個体もあるらしい。

石鎚山系ではあちこちに大群生がある。

■撮影のポイント：
この種の花はクマバチなど大型のハナバチやツリアブ類などが好んで集まりに花に潜り込んで蜜を集めるためか，花弁が傷んでいる場合が多い。フレッシュな個体で花弁の色の濃いものの方が写真には映える。

北海道から九州まで分布するツリフネソウとよく似ているが，ツリフネソウの距が渦状にくるりと巻き込むのに対し，ハガクレツリフネの場合は距は曲がるだけで渦状には巻き込まない。