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昔の石鎚山頂小屋
 

■ 古きよき時代の『石鎚山頂小屋』を想う

石鎚山頂上に平成15年,新しい山小屋が完成致しました。衛生的で気持ちのよい小屋です。それはそれでよいのですが,20年以上前から石鎚山に来て山小屋に宿泊していた私のような者にとって少し残念なのも偽ざる気持ちです。

そこで,昔の石鎚山頂小屋を知る人たちと過去の思い出を共有すべく,昔の写真から小屋が写っているものをここでご紹介したいと思います。

懐古趣味という感も拭えませんが,ご笑覧いただければ幸いです。

 

■ 逆光にそびえ立つ山頂小屋

山頂小屋二の鎖小屋から巻き道を進み,三の鎖小屋を通過してしばらく石の階段や鉄板の階段を登ると,面河の谷を見下ろせる尾根に達します。谷を見下ろす位置に立つと吹き上げてくる風が心地よく頬を撫でていきます。

そして,弥山頂上へと左に足を向けるとその上に山小屋が立っているのでした。(今の小屋も同じ位置に立っています。)

 

■ 懐かしの『達磨ストーブ』

山頂小屋内部私が石鎚に通い始めた頃は達磨ストーブが小屋の中に入ったところに鎮座しておりました。オガライトや薪を燃料にしていました。宿泊者が多いときはこのストーブの周りに長椅子を並べてみんなで暖をとりました。

小屋の人たちや遠方からの登山者とお酒を飲みながら歓談したものです。

 

■ 小屋のおばちゃん

小屋番の工藤さん旧山頂小屋は外張りがトタンで青いペンキを塗っていました。達磨ストーブの煙突が入口の上に見えますね。

この女性は小屋のまかないなどを長くされていた工藤(「花の百名山」の工藤さんとは親戚関係)さんです。

連泊の私のために別メニューを用意してくださったり,お酒を差し入れてくださったり,本当にお世話になりました。私の子供たちも大変お世話になり,「小屋のおばちゃん」として彼らの思い出の中にあります。

この写真は,1週間この小屋に泊りこんだ後,下山する最終日である「文化の日」に撮影したものです。昔はこの時期に冠雪も珍しくはありませんでしたが,この10年ほどはそういうことはほとんどないように思います。工藤さんは今も成就社の白石旅館さんで元気に働いておられます。この方はこの10年間で比べてもほとんどお年をとらない珍しい方です。(^^)